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「極寒・極北」の異聞

このキーワードを含む記録が6篇あります。

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南北アメリカ

カナダ・ヌナブト準州、イグルーリク北西のフューリー・アンド・ヘクラ海峡

船底の反響

二〇一六年の夏、カナダ北極圏イグルーリクの狩り場から、クジラもアザラシも姿を消した。年老いたハンターのイサクが孫娘とボートのエンジンを止めると、船底を通って、海の底から聞いたことのない音が伝わってくる。

読了 21分

132

南北アメリカ

南極・南オークニー諸島ローリー島、オルカダス基地

スコシア湾

南極でいちばん古いアルゼンチンのオルカダス基地。一九六一年の冬、越冬隊員十人全員が、凍りついたスコシア湾の上を、船のように揺れながら進む赤い光を見た。隊長はそれを日誌に書き残した。半世紀後、同じ基地で冬を越すことになった気象観測員が、最後の生き残りの老人を訪ねる。

読了 21分

078

ヨーロッパ

ロシア・コミ共和国、ウシンスク発ハリャガ行きの冬道

凍れる轍

極寒の冬道(ジムニク)で燃料が凍結し立ち往生したトラック運転手アレクセイは、助手席の窓を外から叩く音に気づく。氷の向こうに現れたのは、何十年も前にこの地で命を落とした者の、熱を求める指先だった。

読了 24分

055

ヨーロッパ

ロシア・マガダン州、連邦道路R504コルイマ街道

カドイクチャンの分岐点

マガダンの燃料輸送トラック運転手アレクセイは、古参の相棒スラヴァとともに、零下五十度を超えるコルイマ街道を走行中、廃墟の炭鉱都市カドイクチャンの分岐点でエンジントラブルに見舞われる。動けなくなった車の周囲に、かつて道路建設に使役され凍土に消えた囚人たちの影が群がり始め、二人は燃料タンクの外壁に刻まれていく無数の凍りついた手形とともに、骨の道の記憶と対峙することになる。

読了 21分

052

ヨーロッパ

ロシア・コミ共和国、ペチョラ川上流域

森の主が山を下りる夜

森林技術大学の学生イリヤは、冬季監視員として老犬ブーランとともにペチョラ川上流の孤立した冬営小屋に赴任する。猛吹雪の夜、敷地の蒸気風呂に灯る青白い光、死んだ妹の声で戸を叩く何か、そして解体されたブーランの亡骸——それは、冬の眠りに入る前に生贄を求めて山を下りてくる「森の主」であった。

読了 25分

017

南北アメリカ

グリーンランド・チューレ空軍基地

極夜の絶叫

極夜の吹雪が基地を封鎖するたび、無人の格納庫で数トンの機械が破壊された。冷戦期の北極基地を舞台にした軍事怪異譚。

読了 17分