067

ヨーロッパ
スペイン・カスティーリャ地方、グアダラハラ県境の内陸台地
敷居の上の住民たち
高速道路の事故で内陸の旧道へ迂回したセルヒオは、深い霧の底で名もない廃村に迷い込む。広場を囲む家々の敷居の上には、身じろぎ一つしない人影が立ち並んでいた。逃げ出した先のバックミラーに映っていたのは、退路を塞ぐように配置された、彼らの群れだった。
読了 26分
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067

スペイン・カスティーリャ地方、グアダラハラ県境の内陸台地
高速道路の事故で内陸の旧道へ迂回したセルヒオは、深い霧の底で名もない廃村に迷い込む。広場を囲む家々の敷居の上には、身じろぎ一つしない人影が立ち並んでいた。逃げ出した先のバックミラーに映っていたのは、退路を塞ぐように配置された、彼らの群れだった。
読了 26分
057

スペイン・カスティーリャ・イ・レオン州パレンシア県、ティエラ・デ・カンポスの寒村
公務員試験浪人のセルヒオは、猛勉強のため祖父が遺したパレンシアの寒村の古い屋敷に移り住み、伝統的な床下暖房「グロリア」を焚いて暮らし始める。だが火を入れた夜ごと、床タイルの裏側から人間の爪で引っ掻くような音と焼け焦げる臭いが這い上がってくる。隣人の老羊飼いが明かす内戦後の飢餓の時代の記憶とともに、セルヒオは猛吹雪の孤立した屋敷で、床下に眠り続ける小さな魂と対峙することになる。
読了 24分