いまでもこの話を始めると、手が震える。そう前置きして、投稿者は二〇一六年の春に起きたことを語り始めた。彼は当時、入隊して三年目だった。四月二十六日から五月五日まで、二百人あまりの隊員と浙江省西部の山中で野営訓練を行うことになった。

選ばれた場所は、街道から遠く離れた深い森だった。上空から見つからぬよう、天幕は木立のさらに奥へ二列に並べる。北東に仮設便所、南東に炊事場。そして問題が起きたのは、敷地の西北隅だった。

地面を均していた一班が、天幕の真下に二つの土盛りを見つけた。苔に覆われ、土地の者なら古い墓だと気づいただろう。宋という若い隊員が、数メートル南へずらしてはどうかと班長に進言した。しかし視察を控え、天幕の線を乱すことは許されなかった。

『信じるものが違う。掘れ』。班長と副班長が先に鍬を入れた。三度目に土を返したとき、湿った地面から糸のような黒煙が立った。それを見た補給係は全身を震わせ、道具を置いて森から出ていった。残った者は笑った。腐った木の根から出たガスだろう、と。

その夜、班長と副班長は同じ夢を見た。胸の上に人が座り、平らな白い顔を鼻先まで近づけている。目も口もないのに、声だけが頭の内側で響いた。元へ戻せ。さもなければ、おまえたちの家へ行く。

二十七日も二十八日も、それは現れた。二十九日の朝、班長は天幕の入口で誰もいない森に向かって怒鳴った。『俺に来い。家族には触るな』。正午前、後方連絡所から電話が入った。彼の母親が、自宅で突然転倒し脚を折ったという。

翌朝、班長は西北隅の木に吊られていた。足元には踏み台も、登った跡もなかった。舌が胸元近くまで垂れ、両眼は内側から押し出されたように膨らんでいた。事故として扱うには、あまりに異様だった。

さらに一日後、副班長が消えた。七十人を動員して便所、炊事場、沢筋まで捜索したが、見つかったのは身体の下半分だけだった。上半身は、血痕ひとつ残さず消えていた。

五月四日の夕方、駅から四人の男が来た。全員が同じ制服を着ていたが、二人は階級章ではなく文官の標章を付けていた。彼らは事情を聞こうともせず、大型車一台分の紙銭を西北隅へ運ばせた。夜になると全員を森の外へ下げ、境界を越える者は誰であれ止めろと命じた。

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